机上で嘘ばかりついていると、嘘がだんだん本当になる。
ちくさ正文館書店にて
先日、予定まで少しだけ時間があったのでちくさ正文館に寄ってきました。
目当ては
古典名作 本の雑誌
刊行からそこそこ時間が経ってるので、早く手に入れなきゃ!と思っていたのですが、なかなか見つからない。
結局、手に入れることができませんでした。
少しがっかりしつつ歩いていたとき、目に入ったのがこの文庫
森見登美彦の京都ぐるぐる案内
タイトルを見た瞬間、
絶対おもしろやんけ!と心の中で叫びました。
何を隠そう森見登美彦は僕の好きな作家の一人。京都をテーマにした作品を多数書いています。
そんな人が京都を案内したら面白いに決まっている。明白です。
とはいえ、今日は本の雑誌を買いに来た、、。
5秒迷って買いました。
ファン必見の1冊だった
ページを捲った瞬間に驚きます。
全ページフルカラー。
内容ですが、京都の名所を写真とともにその場所に関連した森見登美彦の作品の一節が紹介されています。
『夜は短かし歩けよ乙女』にて、ラストシーンの舞台となる喫茶店なのですが、恥ずかしながら、実在する喫茶店だったとは知らなかった。
写真で見る限り、僕の想像と変わらない内観で嬉しくなってしまいました。
ファン必見の一冊です。
一冊でも作品を読んだことがあれば楽しめるし、これは読んでなかったけど読まないかんな、と思わされる作品に多数出会えることでしょう。
随筆二篇も収録
こちらの文庫、まだ留まるところを知りません。
なんと森見登美彦の京都愛溢れるエッセイを二篇収録しています。
雑誌のインタビュー程度ならあるかもしれないけど、ここまでしっかりしたエッセイは他にないかも。
一つ目は、
登美彦氏、京都をやや文学的にさまよう
大学時代こんな生活していたのかとか、やはり怪奇譚が好きなんだなとか。(『夜行』怖かったですもん。夜中に読んでたのでちびるかと思いました)
哲学の道で西田幾多郎『善の研究』を読んで京都に旅行に来た黒髪の乙女に褒めてもらおうとした話が秀逸。
一人称が「登美彦氏」なのがジワジワきます。
二つ目、
京都捻転紀行
こちらは、今回の『京都ぐるぐる案内』を編集するにあたっての京都巡りの様子を描いた随筆。
随筆といってもほとんど小説仕立てで、かなり本気で書いている。本気で面白い。
森見登美彦の小説と言えば妄想と現実の境目がよくわからなくなるようなフワフワしたファンタジーが魅力ですが、随筆もフワフワしてる。もうめちゃめちゃ。
どうせ面白いと思っていたけど、どちらの随筆もやっぱり面白かったです。
そうだ 京都 行こう
来週京都に旅行に行きます。
この文庫をポケットに忍ばせてく。
楽しみが膨らむ膨らむ。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
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