楽 books -大学生の書評ブログ-

2017年7月から、はてなブログで書評を書き始めました。書評と言っても本の紹介や読書に関する日常程度です。

その旅から、何が得られるのか 『旅の報酬』

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「こころの移動」こそ、人間の最後の秘境である

 

旅をする意味

 こんにちは。

突然ですが、皆さんは旅はしますか?

 

僕は生粋のポケモン世代。サトシがピカチュウと旅をしてさまざまな人やポケモンと出会いながら困難を乗り越えていく姿にあこがれまくっていました。

そんな僕は順調に旅行好きへと成長しました。NEVERまとめにあるような「死ぬまでに行きたい日本の絶景」の類は一通り訪れたと言っても過言ではありません(過言です)

 

ですが、そんな旅に対して思うことがある。

テレビやSNSの発展した今の時代で、実際に現地に運ぶ意味はあるのか

他の旅行好きの方に怒られそうですが、実際そう思いませんか。

綺麗な景色なら、画面を通して手軽に見られる。今は画質も相当綺麗ですし、下手したら実物を生で見るよりも美しい。現地に足を運んで、「え、これ?」となることも正直あります。

絶景を見に行ったことをSNSで発信するためだけに旅をするのは虚しくないですか。

 

真に旅行を楽しむことはできないものか、と悩んでいた時、素敵な本に出会いました。

 

『旅の報酬 旅が人生の質を高める33の確かな理由』 成瀬勇輝

旅の報酬 旅が人生の質を高める33の確かな理由

旅の報酬 旅が人生の質を高める33の確かな理由

 

 

 内容もさることながら、中の写真や全体のデザインも素敵です。

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 著者の成瀬勇輝さんは、「TABI LABO」というモバイルメディアを運営していて、世界中の情報を発信している方です。

tabi-labo.com

 

本(?)に関する記事だとこんなユニークなものも

tabi-labo.com

 

 世界中を旅する成瀬さんが、どんなことを考えて旅をしているのか、どんなことが成長したのか、身についたのか。この本にはそういったことのエッセンスがつまっています。

 

33の理由

01  本当に大切なものは”バックパック”一つにおさまると知れる

02 あらゆる失敗と失態に対しておおらかになれる

03 今までの”積み上げてきた常識”をズラせる

04 すべてを”差”ではなく”違い”として認められるようになる

05 ”アイデアの幅”と”移動の距離”は比例することに気づける

06 自分だけの「働き方」をつくれるようになる

07 モノより体験にお金を使うようになる

08 誰にも邪魔されない、逃げ場を作れる

09 情報の消費者ではなく、発信者になれる

10 寄り道がもたらすセレンディピティの大切さを知れる

11 プロセスを楽しむという人生のコツが身に付く

12 働く場所や住む場所から、自由になれる

13 期待しないチカラを身につけられる

14 フィジカルへの意識が高まる

15 世界中の視点を、横断することができる

16 子どものころのような「なぜ?」の習慣を取り戻せる

17 スマホに流れてくる他人ゴトが自分ゴトになる

18 自分だけの”愛する日本”を見つけられる

19 世界中に”セーフティーネット”がつくれる

20 翌朝の景色を変えてくれるような人に会える

21 英語が話せることと、コミュニケーションが取れることの違いを知れる

22 一人ひとり、日本代表の自覚が芽生える

23 独り占めすることより、シェアすることの方が幸せだと気づける

24 笑顔は世界共通の言語だと実感できる

25 世界中の人が求めているモノは同じということを知れる

26 自分だけの「決断する基準」をつくれる

27 圧倒的な量のトラブル体験から「根拠のない自信」を得られる

28 人生は悲劇ではなく”喜劇”だと知れる

29 人生は、自作自演できるものだと気づける

30 孤独に対して強くなれる

31 つねに答えは”自分の中”にあると気づく

32 ”地図”ではなく”コンパス”を持つことの大切さを理解できる

33 ネットを疑って使うことで”真の武器”にする

 各項目を見てわかるように、自己啓発系の内容が主になります。

 

他の自己啓発系の本と異なるのは「旅から得られるもの」に注目している点と「視点の多さ」です。

だいたいこういった本は、「さっき書いてあったことと似てるな」とか「このあとこんな話がくるだろうな」と読み進めるほど新鮮さが失われていきますが、この本全くそれがない。33項目、すべて新鮮ピチピチです。

 

僕が気に入った項目をご紹介

 

08 誰にも邪魔されない、逃げ場を作れる

毎年、かならず「同じ時期」に「同じ場所」へ行くという旅人と出会った。

「どんなにつらく悲しいことがあっても、日本以外に戻れる場所があることは、何よりのこころの拠りどころになる」(本文から一部抜粋)

僕の場合、悩んだ時や頭がいっぱいになったときは決まって近くの河川敷にランニングに行ってしばらくボーっとします。おそらく僕にとってその河川敷が”逃げ場”なんですね。

そんな近場ではなく、たとえば海外に、「ここは自分だけの逃げ場だ」という拠りどころが作れたら、何も怖いものはないじゃないか。どれだけ大変な局面でもがんばれそうな気がします。

 

来年は社会人になるわけですが、忙しい日々に流されながらも、自分の”逃げ場”は確保しようと思います。行きつけの喫茶店とか、見つかるといいなあ。

逃げた者は、もう一度戦える。

ーデモステネス(政治家)

 

16 子どものころのような「なぜ?」の習慣を取り戻せる

毎晩仕事が遅いのは当たり前?何のために働いているのか?当然、人それぞれに答えは違うはず。しかし長い間、あるいは社会の同調圧力から、「それが正解だ」「ルールだ」と言われ続ければ、どんな人でもそう思ってしまう。

”疑問を持つ大切さ”を旅は思い出させてくれる。世間のタテマエや、流れを読まないといけない空気から脱却することで、自分のこころを思い出させてくれるのだ。(本文から一部抜粋)

旅をすると、普段の自分とは違った視点で自分を見つめることができます。文化の違う世界で生活する人々を見ることで、逆に自分たちの文化の特徴がわかる。世代の異なるおばあちゃんとお話しすることで、自分たちの世代が他の世代とどう違うか、あるいはいつの時代も変わらないことは何かを知ることができる。

旅を、旅先だけで完結させるのではなく、自分の元の生活を見つめる材料にする。大切にしたいです。

どんなに洗練された大人の中にも、外に出たくてしょうがない小さな子どもがいる。

ウォルト・ディズニー(実業家)

 

読書もまた、旅の一つ

ここからは僕の持論です。

「自分の世界を広げる」という意味で、読書と旅は同じだと思っています。

小説を読めば、そこには作者と読者の間だけにある誰にも邪魔されない世界が生まれます。読者はその世界でどう過ごそうとも自由です。

教養書を読めば、自分の今まで触れてこなかった世界を垣間見ることになります。TV番組の「マツコの知らない〇〇の世界」もそうですよね。自分が知らないことに関する専門家の話を聞くことは、まさしく異世界との接触です。

 

成瀬さんは言います。

旅の真価は”こころの動き”の中にこそある

 

旅によってあなたの心が動いたとき、人類最後の秘境に出会うことになります。

旅の報酬 旅が人生の質を高める33の確かな理由

旅の報酬 旅が人生の質を高める33の確かな理由

 

 

 

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